写真
「、服を脱いで見せてくれないか」
夜にいきなりやってきて、こんな突拍子もないことを言い出す友人たちを、きょとんと見返す。
「・・・とりあえず、入ったら?」
からかわれるのは、今に始まったことじゃない。自分がパジャマ姿なのが少し気になったけれど、はバイアンとイオを部屋に招じ入れた。
「いやー、イオが女の子とそういう経験がなくて、見てみたいって言うものだから」
「頼むよ。俺のために一肌脱いでくれ」
一肌脱ぐなんて、文字通りなのでは笑ったけれど、二人は真剣に返事を待っている。
酒に酔っているふうでもないし、どうやら本気のようだった。
「そういうのだったら、テティスのとこ行けば? テティスの方が私よりスタイルいいもの」
バイアンとイオは顔を見合わせ、それぞれちょっと視線をそらす。
「でもテティスってほら、魚だし」
「だってナイスバディだよ」
本音はテティスにそんなことを言い出すのが怖いといったところだろうが。
「でもなぁ、さすがにそれは」
「そう、言わずにさ」
背後に回って、バイアンは椅子に座ったままのの首筋に、そっとキスをする。
「ひゃっ・・・」
唇で吸ったり、舌で舐めたり、小さな行為から何かを呼び起こそうと。
「やだぁ・・・こーゆーの弱いんだから・・・」
「それはいいことを聞いた」
ぞくぞくしてしまう。後ろからの軽い刺激はもちろん、反応している自分を正面からじっと見ているイオの目にぶつかって、余計に。
「もっと感じさせてあげるから。いいだろ、」
答えを待たずに、パジャマの前ボタンを外してゆく。
「手伝えよ。言い出したのはおまえだろ」
そう言われて、呆けたように見ていたイオも、たどたどしい手つきで服を脱がせにかかった。
赤いチェックのパジャマが、ぱさりと床に落ちる。
「キスして、いい?」
とイオは、唇を合わせすぐに離す。子供のようで、は思わず笑った。抵抗の意思なんてとっくになくなっている。許す気になっているのが我ながら不思議だ。
「キスって、こうするんだよ」
肩越しに身を乗り出すような格好で、バイアンはに大人のキスを仕掛ける。もうっとりと受けた。
そうしながら、バイアンの手は休むことなく、のすべすべの腕をなで上げ肩に触れ、キャミソールの紐を外してしまう。
長いキスの後、とろんと見つめると、イオがまた唇を重ねてきた。今度はの方からさぐり、導いてあげる。
積極的なキスは、思ってもみないほど淫らな気分にさせる。イオは言うに及ばず、自身をも。
「ほら、見たかったんだろ」
バイアンの手が、ブラジャーのホックを外す。
「いや・・・」
キャミソールはウエストまで引き下ろされており、下着を取られたら隠すものが何もなくなってしまう。は反射的に両手で胸をかばった。
「今更隠さなくても」
「見せてよ」
男たちに前と後ろから腕を押さえつけられる。ブラジャーをすっかり抜き取られ、あらわになったバストに二人の視線が注がれる。
「思ったより大っきい、のおっぱいって」
「そうだな。それにいい触り心地」
椅子の背越しに両手を回し、膨らみの弾力を楽しんでいる。
「やだってばぁ・・・」
どうやっても拒絶には聞こえないような、甘い声がこぼれてしまう。
「吸ってみるか、イオ」
「吸うって、赤ちゃんじゃないんだから」
「いいんだって。そうすればだって気持ち良くなるんだから。な?」
同意を求められても、困ってしまう。こんなふうにやわやわ揉まれているだけでは物足りない、なんて本音も言えないけれど。
「そうなのか、じゃあ」
膝をつき、の表情をうかがいながら、バイアンの手で支えられた乳房の先を口に含む。
「・・・あ、硬い」
「吸って欲しいって期待で硬くなってるんだ。意外にヤラシイよなって」
からかいながらバイアンは、もう片方の突起に指を伸ばした。少し強くつまんでやる。
「あっ」
同時にイオに吸い付かれ、は思わず声をあげた。
「気持ちいいんだ、」
素直に嬉しそうに、そして物珍しそうに、イオは初めての行為に没頭した。
ただ吸うだけではなく、舐めてみたり軽く噛んだり、バイアンの真似をして指でつついてみたり。
の反応を見ながら、方法を探り出してゆく。
「これは? どう」
「あんっすごい・・・上手」
初めてでこんななんて、イオって才能あるのかも知れない・・・などと思ったり。
「でもこれだけじゃ満足できないだろ?」
耳に囁いてくるバイアンの方が、我慢できなくなってきたんだろう。
「ベッド借りてもいいよね」
「俺がを連れてってあげる」
イオに抱きかかえられれば、とてもいい気分。
だけどパジャマのズボンははいたまま、キャミソールはずり下げられ、バストだけをあらわにした己の姿に思い至ると、異常さに恥ずかしくなる。
そしてその恥ずかしさが興奮に結びついてしまうというのがまた・・・。
「これも脱がしていいかな」
ベッドにそっと下ろしてから、イオはパジャマのズボンに手をかける。
「じゃあこれも邪魔だから」
バイアンは残骸のように身体に引っかかっているキャミソールを脱がしにかかった。
ベッドの上であっという間にショーツのみの姿にされ、は体ごと横を向いてしまう。視線から逃れたいとでもいうように。
まだ胸の膨らみは熱く疼き、息もあがっているけれど。
パシャッ・・・不自然な光のひらめきに、ふと目を上げる。バイアンがデジタルカメラを手にしていた。
「ちょっと、撮ったの!?」
驚いて飛び起きる。
「撮ったよ、バッチリ」
「わー、キレイに写ってる!」
デジカメだからすぐに画面へ映し出せる。イオと一緒に覗いてから、にも見せてくれた。
下着一枚で、横向きに寝そべっている、人生初のセクシー・ショット。
「こ、こんなの撮ってどーするの!? まさか18禁な雑誌に投稿? もしかしてネットで公開する気なんじゃ!?」
「雑誌にネットか、なるほどそういうテもあるな」
ニヤリ頷くバイアンに焦って手を伸ばすが、デジカメには届かない。
「なんて、冗談だよ。そんなことしないって」
「俺も、のこんないい写真を他の野郎に見せるなんて、もったいなさすぎると思う」
「じっじゃあその写真をネタにして、ゆするとか・・・?」
「そうか、それもいいなぁ」
「色々アイディアが浮かぶんだな、は」
そんなことで感心されても。
バイアンはベッドに腰掛け、カメラを近くで構えてみせる。
「こんな写真一枚で、をモノにできるってわけだ」
「もうっ!」
また伸ばした手より早く、カメラは取り上げられてしまう。
「ちょっとお」
「だから冗談だって。脅して何が楽しいものか。ただの記念だよ」
「記念って」
バイアンは嘘を言わない。はそのことをよく知っているから、とりあえず元のように横になった。
それにしても、何の記念だろう。
「もう黙って撮ったりしないから」
カメラをベッドの下に置いて、の隣に身を寄せる。
「さっきの続きしよーよ」
足もとで、待ちきれないといったようにイオが言った。
「ああ。も待ってる。・・・やっぱり見たいか? どうなってるか」
今まで知らなかった女の体を、そしてどんなふうに求めているかを。
イオはバイアンに笑って答えた。
「もう見るっていうより、やりたい」
肌で感じた方が早いと。それは直感に過ぎなかったが、イオの体と気持ちを強烈に焚きつけている。
「・・・おまえって正直だな」
「やるよ」
抵抗のない身体から、最後の布切れ一枚を取り去って、その隠されていた部分を自分の体で探る。
「ここかなー」
迷わず、奥まで。
「あっいや、いいっ!」
「どっちだよ」
が感じていることは分かるから、イオもゆっくりと動き始める。胸のドキドキで息が苦しくなり、思わず顔を歪めてしまう。
「いい?」
「うん・・・」
激しい吐息の中では、言葉も少なくなる。
バイアンはそんな二人の様子に、自身も我慢できなくなり、の唇と乳房を犯し始めた。
付加され広がる悦びに、の身体はわなないた。
「すごい・・・もうダメ・・・」
「はぁ・・・」
イオも切羽詰っている。自然と動きは荒々しくなり、互いを突き上げる。
到達するのに、そう長い時間は必要なかった。
「どうだった?」
「・・・最高」
それはそうだろう。ただ見ていたこっちも限界だ。
バイアンはの上に移動して、同じことを始める。は休む暇もなく、また新たな快楽に身を投じるのだった。
互いに楽しんで、一応の満足を得た後、狭いベッドで身を寄せ合うように休憩をする。
後戯も甘いピロートークも二人分なんて、得した気分だ。確かに普通じゃないけれど。
「そうだ、せっかくだからもう一枚撮ろう」
と言い出して、イオはカメラを取り上げると、オートタイマーをセットし急いでベッドに戻ってきた。
「えーちょっと」
「いいからいいから」
戸惑いながらも、反射的に表情を作ってしまう。パシャッとフラッシュが光った。
「どんなかな」
さっきのように写り具合を早速チェックしてみる。
ベッドに半身起き上がって、二人の男に挟まれ、我ながら楽しそうだ。
胸まで掛け布団を引き上げて、体はほとんど隠れているけれど、首筋から肩、腕へと続くラインがなまめかしい。
バイアンはそんなの肩を抱き寄せ、イオはぴったり寄り添って嬉しそうに笑っている。
「・・・意外と、いい写真ね」
正直な感想がこぼれ、イオとバイアンを微笑ませた。
「でもこれ、絶対誰にも見せないでよ!」
「分かってるよ」
「三人だけの秘密の写真・・・な」
二度、キスを受け、再びベッドに引き込まれる。
夜はまだまだ、これから。
・あとがき・
突発ダブルキャラドリーム。バイアンとイオなんて、全然考えたこともなかったんですが。
女の子のこと知らなくて、好奇心いっぱいの男の子と、多少は慣れている男の子でダブルキャラやってみたくなりました。
バイアンとイオ、年齢はたった1才差なんですけどね・・・。
バイアンは間違いなく慣れてそうだ。だってしつこいけどセクシーボイスだから!
イオは私の中ではリアルタイム時、こういう無邪気さというか子供っぽさを持った人でした。
こんな話の展開なんて、あっていいの!? でもそこがドリームね。
お遊びだし、みんな楽しそうだからいいでしょう。大枠を考えてから、100題から「写真」を割り当てた形です。
だからデジカメで写真を撮るところを入れました。どんな写真か、その図を想像していただければ幸いです。
ちょっと楽しそうですね、セクシーショット。
しかし「写真」なら、過去の思い出とか恋人との記念とか、もっと象徴的に使えそうなお題なのに、こんなになっちゃう辺りがかづならしいというか(笑)。最近、「まだ書いたことのないキャラを書こう」熱は一段落して、ダブルキャラドリームに力を入れようかと思っているところです。
一時期、ダブルキャラ書けなかったんですよね。複数プレイとしては「鍵をかけて」で到達していた感じがあったので。
でもまだ可能性はあるかもしれない。それでなければ、ワンパターンでも構わないや。
書きたいダブルキャラもいくつかあるし、リクエストでも色んな投票があるし、書いていこうと思います。
H16.2.28
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