名前
・ちゃんは海闘士で、海妖精(ネレイデス)の鱗衣を持っています。
・カノンが悪人です。ちゃんを弄んでます。
・ちゃんは辛く暗い過去を背負っています。
こんな設定でもOK、という方のみお読みください。
寝付けない夜に、海底をそぞろ歩いていたら、人の気配を感じた。
自分以外にも夜の散歩をしている人がいるのか、と意外に思いながらも、アイザックに警戒心はない。
ポセイドンの意思の下集い来た海闘士以外、この海底神殿には存在し得ない。つまり見知った者しかいるはずはないからだ。
何となくそちらの方向に歩を進めると、果たして人影が見えてきた。一本の白い柱のもとに珊瑚礁が密集しており、そこにもたれるように座っている・・・が、何かがおかしい。
ハッとして、足を止めた。
二つの人影が、からみあっている・・・あれは。
(・・・・)
立ち去るべきだ、今すぐに。
頭では分かっていても、動けなかった。あたかも凍りついたかのように、足が動かない。
目を逸らすことすら出来ず、ただ、見つめていた。
男と女が、性を交わすさまを、じっと。
「・・・見られてるぜ」
「・・・えっ?」
休みなく与えられる快楽に溺れかかって、の反応は遅かった。
「せっかくだからもっと良く見せてやれ、お前の体」
カノンはの身体を自分の前に抱きかかえるようにして、ちょうどアイザックがいる方向にわざわざ向けてやった。
「−クラーケン様・・・!?」
ようやく事態に気付き、は反射的に抵抗をする。
外でするなんて、誰かに見つかったら困るからイヤだったのに。
しかも、よりにもよって一番見られたくない相手に・・・!
「お、お許しくださいシードラゴン様・・・お願い、今夜はもう・・・!」
「俺に逆らうとは偉くなったものだな、ネレイデス」
片手で軽々と動きを封じ、もう一方の手で肌に触れる。すでに何もまとっていない体は敏感に反応し、声が漏れた。
「体の方が正直だ」
後ろから、唇と舌でも責める。
「もっといい声を聞かせてやれ」
「や・・・あっ、シードラゴン様・・・っ」
初めて聞く女の嬌声に、耳をふさぎたくてもそれも叶わない。
自分がここにいることも、あの二人にはとっくに気付かれているのだろう。
それでも、微動だに出来ない。
アイザックは隻眼を見開いて、吸いつけられたように、見続けていた。
秘め事であるのに、不思議と、淫靡さというものはなかった。
海のブルーに染まった幻想的な風景の中で、なまめかしい女の肌だけが白く浮かび上がり、それは美しい光景だった。
切ないほどに−。
(なんで・・・とシードラゴンが・・・)
あんなところで、あんなことを。
どうやって自分の部屋に戻ったのか覚えていない。ベッドに身を投げ出し、アイザックは暴れるように寝返りをした。
は自分たち七将軍の下につく海闘士で、海妖精(ネレイデス)の鱗衣も持っている。
親切に接してもらい、世話を受けるにつれて、アイザックの心には単なる同志に対するものを超えた想いが芽生えていた。
それなのに・・・。
頭の中に、あのシーンだけがぐるぐる回っている。
のあられもない姿を思い浮かべては、異常な興奮を覚えてしまう自分自身の性(さが)は、厭わしい以外の何物でもなかった。
それでも、拭い去ることが出来ない。
(・・・)
朝方まで、一睡も出来なかった。
「寝不足のようだな、クラーケン」
寝不足の元凶に、わざとらしい含み笑いで話し掛けられ、眉をひそめる。無言で通り抜けようとしたところが、首にぐっと腕を回され、引き寄せられた。
「覗き見なんて10年早い。ボーヤには刺激が強すぎたろ?」
「放せ!」
カッと赤くなって振りほどく。くっくっ、と笑っているのが憎たらしい。
「あ、あんなところであんなこと・・・嫌がってたじゃないか!」
「? ・・・ああアイツ、そんな名前だったか」
一人で呟くと、再びアイザックに向き直る。
「あれが嫌がっているように見えるとは、やはりガキだな。ネレイデスも悦んでいたぞ、見られていることで余計に感じてたんだな」
「うるさい黙れ、それ以上言うな、聞きたくもない!!」
こっちにまで熱が伝わりそうなほど熱くなっている。この男がこんなに感情を剥き出しにし大声を出すのを、初めて見た。
「なんだおまえ、あの女を好きなのか?」
アイザックは答えなかったが、その表情から図星なのだと悟る。カノンは逆に、からかう気持ちも冷め面倒になってきた。
「ガキの恋愛ゴッコには関わってられん、好きにすればいいだろ。俺はあいつ個人には何の興味もないからな」
「・・・っ、興味がない、だと!?」
弄んでいるのか、慰み者にしているのか、逆らえない立場であるのをいいことに、あんなに優しいを!
「許せん!!」
ヒートアップした身体の周りに、凍気が集まる。それを拳に乗せ、夢中でシードラゴンに向け放った。
「・・・フン」
いとも簡単によけられる。余波は遠くの岩場まで及び、巨大な岩を凍らせた上粉々にした。
「そんな攻撃じゃ雑兵も倒せないな。女のことなど考えるのも、10年早いということだ」
「・・・畜生っ!!」
高笑いを残し去ってゆくカノンを、にらみつけることしか出来なくて。
最後まで子供扱いをされたことも悔しく、アイザックは近くの柱に八つ当たりをして、殴り倒した。
「クラーケン・・・様」
遠慮がちに呼ばれ、ハッとする。振り返ると、海妖精の鱗衣に身を包んだ少女がやはりおずおずと立っているのだった。
「聞いていたのか」
「・・・何のことです?」
嘘ではなさそうだ。さっきのカノンとのやり取りをは知らない。アイザックは胸を撫で下ろした。
「何かあったのかと思って、様子を見に来たんです。そうしたらクラーケン様が」
「・・・ああ」
遠くの岩と、すぐそばに砕け散っている柱の残骸に目をやる。駆けつけられるのも無理はない。
「心配するようなことじゃない。・・・それより」
「はっはい」
の声は緊張に満ちている。アイザックも真っ直ぐに彼女を見ることは出来ず、そっぽを向いたままで言った。
「その、シードラゴンとのことだけど」
息を詰めるような沈黙が、肌に痛い。居心地が悪いなんていうものではない。
それでもアイザックは、言わずにはいられなかったのだ。
「あんなこと、やめろよ。本当は嫌なんだろ? あんなヤツの思うままにされていることはない」
「クラーケン様・・・」
下を向き、長すぎる沈黙の末、はゆるりと首を振る。
「ありがとうございます。でも、私は平気ですから」
本当に平気そうな様子に、思わず正面を向いた。
「あいつは、君に何の興味もないなんて言っていたんだぞ、それでも・・・」
「分かっています。シードラゴン様はただの戯れで私を・・・。でも命令には逆らえません」
「・・・」
「仕事だと、思ってますから」
やけにはっきりと言う。・・・割り切るように。
アイザックの心は激しく波立った。苛立ちとも怒りともつかない想いが、胸の中にどろどろと渦巻く。
「・・・それなら、俺の命令も同じように聞くんだな?」
手首を掴み上げ、その細さに驚きながらわざと低く、強く言う。
「俺の部屋に来い。今すぐだ」
人目を憚りながら北氷洋を支える柱の方へ行き、プライベートルームの中に押し入れる。
「キス、しろよ」
わざと荒々しく命じる。はためらうように数歩近付き、立ったままのアイザックの両腕につかまるようにして、つま先立ちになった。
の可愛らしい唇が迫ってきたとき、その吐息の熱さに思わず身を引く。
こめかみに響くくらいに激しく鳴っている心臓の音が、警告のように聞こえた。このまま本当にキスしてしまったら、きっと掴まる。溺れてしまう・・・。
「いい。先に服を脱げ」
両手で押し戻し、命令を変える。
「・・・はい」
は小さく頷き、鱗衣を外し始めた。アクアブルーの鱗衣がオブジェ形態を取り、麗しい海のニンフの姿となる。
ふとアイザックが見とれているうち、は早くもブラウスのボタンを外し始めていた。
恥ずかしそうではあったが、もはや躊躇はなく、ひとつ、ふたつ、ゆっくりと。
白い肌が見える。鎖骨と、下着が・・・。
「もうやめろッ!!」
突然、叫ぶような大声と共に、ブラウスにかかった手を払いのける。見下ろすとの瞳は、驚きと怯えに揺れていた。
「抵抗しろよ! 嫌なんだろ!? 何で黙ってるんだよ。そうやって・・・そうやって、誰にでも・・・」
その従順さが苛立たせる。つまりそれは、誰にでも求められれば応じるということなのだから。
命令なら、自分でも、シードラゴンでも、誰でも同じように。
「もう分かった。出て行け」
「クラーケン様」
「出て行けよ!」
腹立ち紛れに怒鳴りつけ、後ろを向いてしまう。はその背を見つめていたが、『ぐずぐずするな!』と再び怒鳴られ、身支度を整えるのもそこそこに素早くドアの方に駆けた。美しい青の鱗衣が分解して、元のように装着される。
「失礼致します」
最後まで礼を欠くことなく、静かに去っていった。
(・・・)
きつく握った両手が震える。右の眼が潤み、視界がぼやけた。
「もう、これきりにしていただけないでしょうか」
いつものように抱き寄せたとき、腕の中でか細い声がした。
カノンはぐいと体を離し、真正面から見据える。
「今、何と言った?」
きつく問い返してやっても、の態度には揺るぎがない。
「いかに命令とはいえ、もうこんなことをするのは嫌なのです。どうかこれきりに」
「クラーケン、か」
せせら笑い、服を投げつける。
「いいだろう。お前ごときの代わりなどいくらでもいる。今度はあのガキにせいぜい可愛がってもらうんだな」
「・・・・」
こんなに簡単に許されると思っていなかったのだろう、の目には疑いの色があった。
カノンは舌打ちして、早く服を着るように促すと、の手を引き外に出る。
「シードラゴン様、どちらへ」
「安心しろ、ここでやるなんて言わねえよ」
この前のことを思い出して、は赤面してしまう。その様子に、カノンは鼻白んだ。
「しかしお前が本気で人を好きになるなんてな。汚れた体のお前が」
「・・・・」
「着いたぞ」
「ここは・・・」
アイザックの部屋だ。
呆然とするをよそに、カノンはトントン、とノックをする。
顔を見せたアイザックは、二人の訪問者に絶句していた。
「こいつと俺とはもう何でもない。お前のことばかり気になるから、もう俺に抱かれるのはごめんだと」
強めに背を押されて、つんのめるように部屋に足を踏み入れる。アイザックに支えてもらい、恐縮した。
「あとは勝手にやれ」
「シ、シードラゴン様」
振り返るも鼻先でドアを閉められ、は困惑してしまう。
「も、申し訳ありません」
とりあえず退出しようとしたところが、腕をつかまれた。
「待て、行くな」
「・・・クラーケン様」
「夜伽にはいい女だったが、まぁいいだろう」
やや強引に仲を取り持ったのは、親切心からでは決してない。
クラーケンは、他の者とは違い、未だにポセイドンに心からの忠誠を誓ってはいない。元々、聖闘士候補生だったことで、ためらいを捨て切れないようなのだ。
(あいつのポテンシャルは無視できん。七将軍の一人としてその実力をふるってもらわんとな。そのためには、絶対の服従が必要だ)
ネレイデスが、或いは動機付けになってくれるかも知れない、とカノンは考えたのだった。自分の野望のために役に立つなら、女の一人くらい、何てことはない。
(あんな甘ったるい恋愛ゴッコなんて、反吐が出そうだけどな)
カノンはひとり、自分の部屋に戻った。
「この間のこと、悪かったと思ってる。だって逆らえない立場で、辛いのに・・・」
実際、後から思い返しては後悔していたのだ。
ただ自分の感情だけをぶつけるような真似をして、傷つけるようなことをしてしまった、と。
「いいえ、そんなこと」
表情が硬いままなのを気にしながらも、アイザックは部屋の中に入るように勧めた。躊躇するの肩に手を添え、座らせる。椅子はひとつしかないので、自分はテーブルの端に掛けた。
「さっきの話、本当なのか?」
「・・・はい・・・」
蚊の鳴くような声で、小さく頷くを見て、アイザックの胸には単純な喜びが広がっていった。
「俺、本当はずっとのこと好きだったんだ」
「・・・も、もったいないお言葉です」
今度は本当に泣きそうに、は下を向く。
「でも私は、クラーケン様に好かれる資格なんて、ないんです」
言葉をなくすアイザックの見下ろす先で、は自分自身を抱きしめる仕草をした。何がそんなに屈託させるのだろう、決してこちらを見もしない。
「シードラゴン様もおっしゃってました。私の体は汚れてるんです」
「だけどそれは、あいつが・・・」
「シードラゴン様のことだけじゃなくて」
言葉を押し出すように遮ると、呼吸を整え、静かに話し出す。
「私はみなしごで、一人で生きていくしかなかったんです。年端もゆかぬ頃から、随分ひどい目に遭わされてきました。暴行を受けたり、男に玩具のように扱われたり・・・。自分から身を任せたこともあります。そうしないと生きていけなかったから」
「・・・」
彼女が心に負った傷を思った。無意識に自分の左眼に触れていた。
こんなのより、はるかに痛い傷を、は無数に負っている。
「汚れているんです。だから私、人を好きになるなんて・・・まして好きになってもらうなんて・・・」
体よりも、心に深く。
「もういい」
たまらず、アイザックはを抱きしめた。包み込むように、せめて気持ちが伝わるように。
「そんなこと、もう言わなくていい。汚れているのはじゃなくて、にひどいことをした奴らの方だろ」
「・・・あ・・・」
嫌われるのは覚悟の上で、自らをさらけ出した。決してまともな恋愛など出来ないだろうと、自虐的に思い続けてきたのだから。
しかし、拒まれるどころか優しく抱きしめられ、は戸惑いながら、初めての幸せに身を浸していた。
「そんな奴らがお前を汚すことなんて出来るものか」
「こんな私でも・・・」
小さく震えながらしがみついてくるが愛しくて、ますます強く抱きしめる。
「お前だから好きだ。過去は関係ない」
「・・・ありがとうございます・・・」
温かな優しさの中で、そっと涙をこぼした。
こんなに幸せな涙は、初めてだった。
「俺と付き合ってくれるか?」
「う、嬉しいです」
二人の体温は触れ合っている個所から馴染み、心臓すら同一の鼓動を刻んでいるような嬉しい錯覚に、目を閉じじっと耳を澄ましていた。
どれほど長い時間、そうしていただろう。アイザックはの体を少し離した。誤解を与えないように、優しく。
「えっと・・・、奥のベッドで休んでいってもいいよ。俺はこの辺で適当に寝るから」
どう選んだら良いものか分からなくて、たどたどしくなってしまった言葉を、は敏感に受け取った。
「クラーケン様」
何もしない?
気持ちが通じ合ったのに。
同じ部屋にいて、こんなにぴったり寄り添っているのに。
「今までの周りにいた男たちと同じだと思われたくない」
彼女の言いたいことは分かるから、今度はきっぱりと告げた。
瞬間、の顔の上に、泣き笑いのような表情がふわっと広がる。
他の男と同じだなんて、そんなこと、思ってるわけないのに。
「はしたないと思われるでしょうけど・・・。私、この間クラーケン様にこの部屋に連れこられたとき、本当は、嬉しかったんです。単なる命令でも、気持ちがなくても、何でも。貴方に声をかけられて、そういうのを求められたというだけで嬉しかった」
「」
「求められて嬉しいって思ったのは、生まれて初めてだったんです」
体を差し出すことはできても、心までは開かれなかった。今まで、決して。
この人に出会うまでは。
自分から距離を詰め、は思い切って再びその胸に飛び込む。
「貴方のものにしてください」
相手は無言だったけれど。
背に腕を回され、強く抱きしめられる感覚に、酔うようには目を閉じた。
「」
触れた素肌のぬくもりだけで、高まってゆく。
はとろんとした目で見つめ、腕をからめた。
「私のことを、そうやって名前を呼んでくださるのは、クラーケン様だけ・・・」
幼い頃から、まるでモノのように扱われ、誰もまともに名前など呼んでくれなかった。
海闘士になってすら、皆が『ネレイデス』と呼んだ。
最初から名前で呼んでくれたのは、アイザックだけで。それがどんなに嬉しかったことか。
微笑みに、アイザックは慣れないキスで応える。
「じゃあ、俺のこともこれから名前で呼べよ」
「・・・アイザック・・・様?」
「そうじゃないだろ」
少し照れて呼んだ名前は、即座に却下された。
「『様』はナシ。あと、二人きりのときは敬語も禁止な。年もそんなに違わないんだから」
「・・・はい」
くすぐったくて、ついかしこまった返事をしてしまったのは今までの名残で、アイザックもそこまでは咎めない。
少しずつ、準備を進めてゆくように、キスの範囲を広げ、しっとりとした体に触れた。
愛の中で抱かれるのが、こんなに素晴らしいことだったなんて。
体の快楽に、初めて心が呼応した。しっかり結びついた心身全部で、相手を感じていた。
「これもポセイドン様のおかげね」
全て終わって、それでもからめた指はほどかず、見つめ合っている。
「ポセイドン様の導きでこの海底に来なければ、人の優しさも、人を好きになることも、私、何も知らないままだった」
アイザックは少し後ろめたい気持ちでいながら、その一途な瞳を逸らすことも出来ず、軽く頷いてやった。
は知らない。自分がまだ完全にはポセイドンへ忠誠を示していないことを。
「今までの分、お前は幸せにならなきゃ」
たおやかな手を包み込むように握り締めて、そう言った。
の穏やかな寝顔を見つめながら、アイザックはふと思う。
自分の守りたいものとは、何だったろう。
厳しい訓練に耐えてまで聖闘士になって、守りたかったものとは。
にとって、地上は地獄でしかなかった。
口にこそ出さないけれど、は思っているはずだった。自分をひどい目を遭わせた地上の人間たちなんて、全て滅んでしまえばいいと。ポセイドンの力で、汚れた大地など一掃されればいいと。
(俺が守りたいのは・・・)
今はただ、ひとつだけ。
あどけなく優しい、この横顔だけ−。
−聖闘士同士が争い、師のカミュも氷河によって倒された−
そんな地上の話を伝え聞き、完全に気持ちは固まった。
アイザックはクラーケンの鱗衣を身にまとい、ポセイドンの前にひざまづく。
陰でシードラゴンがほくそ笑んでいたことは、誰も知らない。
「」
ただ名前を呼んで。
「・・・」
守りたい存在は、君だけだから、と。
・あとがき・
新年明けましておめでとうございます。
ということで平成16年第一弾ドリームはアイザックで。
実は前回の「明日はどうだろ。」より先に手をつけていたんですが、書いているうちに長くなってなかなか終われませんでした。イオのドリームを考えていたときに、覗きネタというのを思いついて、結局イオでは使わなかったんだけど、書きたい気持ちは盛り上がっていたので今が旬(自分の中で)のアイザックにしました。
ひとつには、いつもオトナっぽくなってしまうアイザックを年齢相応に書きたいな、という狙いもあったんだけど。だからカノンにやたらガキ扱いされているの。
アイザックは七将軍中最年少だし、カノンよりひとまわり以上も年齢が下なので、当然といえば当然?
でも、ちゃんのあんなすさまじい過去を聞かされても、それでも動じない辺り、やっぱりアイザックは精神的にオトナなのかも知れない(笑)。
話の流れ上、カノンはこんな役になってしまいましたが。この時期は自称「悪の心オンリー」だったのでまぁいいか。ちょっと「ナミダ。」とかぶる部分もあったかな。
しかし人に見られるかも知れないところにわざわざ連れ出してコトに及んだりする辺り、ちょっとアレですね・・・。ちゃんの過去がひどかったりして、これはドリームとしてはどうなんだ? と思ったのですが。最後までそう思いながら書いたのですが。
正直、ドリームの定義というかセオリーというか自分でよく分かっていない部分があるんですよね。そんなものはどこにもないのかな。
結局は、注意書きという形で対処。DVDでポセイドン編を見ていて、アイザックが最後まで海将軍になることを躊躇していたというようなことが描かれていたので、それを活かしてみました。
原作よりもちょっと掘り下げてあって嬉しかったです。原作だと、なんかあっさりポセイドン側に寝返っているから。
ここではちゃんという存在をモチベーションに加えてみたの。更に説得力が増さないかな? と思って。
そのためにちゃんがかわいそうな少女になってしまって、それだけはちょっと割り切れないんですけど・・・ね。海妖精(ネレイデス)というのは、私が昔オリキャラで考えた海闘士です。新しく考えることが出来なかったのでそのまんま流用しました。
ちなみにオリジナルではソレントの妹でシレーネという女の子でした。
H16.1.2
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