SOUL KISS
11月8日も、もう更けて。
キャンドルの灯りが、固く抱き合う二人の影を大きく揺らす。
ミロはベッドに仰向けになって、恋人を誘った。普段なら腕の中でとろかしてしまうところだけれど、今夜は特別だから。
「の好きなようにして」
薄暗がりの中で、腕をからめる。
「攻められるのも好きなんだ、俺」
笑い混じりに付け加えられ、も肩をすくめた。
「あまり自信ないなあ」
いつもこれ以上ないくらいの満足を、彼から与えられているのに。
「俺を喜ばそうと思わなくてもいいよ。がいいようにすればいい。が感じる顔が、俺を一番感じさせるんだから」
感じるというなら、ミロのこの瞳に見つめられるだけで感じる。
熱い吐息を首筋に吹きかけて、は思いのまま、体を重ねた。
月が眠ってしまっても、二人まだ離れがたく、ほてりのしずまらない身体を寄せ合っていた。
「俺が生まれてきたのは、聖闘士として戦うためだとばかり思っていたけど・・・」
の髪を指にからめ、神聖なほどしのびやかにミロは囁く。
「本当は、このためだったのかな」
優しく抱き寄せ、唇に唇を重ねる。
たった一人の大切な人に出会い、その人を抱きしめキスするために。
「ミロ・・・」
魂が、震えるような。
そんな、キスをした。
・あとがき・
ものすごく短いですが、ミロのバースディドリームを書きたかった。
ミロの誕生日は私の前日なので、私自身の想いを込めているのです。私のドリームでは、黄金聖闘士たちが、聖闘士にあるまじきことばっかり言っている気がしますが、老師が紫龍に言っていたセリフがお気に入りなんですよ。正確なのを覚えていないんだけど、あの、正義のために戦うばかりではなく、たった一人の大切な人と幸せになるような、そんな生き方があってもいいんじゃないか、というような。
やはりドリームだから、何より愛に生きて欲しいと思います。セクシーなシーンを書くのは久しぶりですね。蠍座はM傾向があるらしいので、こんな感じにしてみました。
タイトルはまたCHARAから。このタイトルと「魂が震えるようなキス」というフレーズだけで、こんな短い話でもいい感じになったな、と自分では思っています。
H16.11.11
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